トリマーは、動物に触れあうことのできる魅力的な仕事ですが、トリマーの給料は安いという噂もあります。実際、トリマーの給料はどのくらいになるのでしょうか？今回は、トリマーの年収やボーナスについて調査しました。

トリマーの給料事情をチェック

厚生労働省が発表している「令和4年度賃金構造基本統計調査」によると、トリマーの平均年収は、42.2歳で381万9,000円とされています。

初任給・手取り・ボーナスはどれくらい？
初めてトリマーとして仕事を始めた方の場合、初任給は15万円前後からのスタートが多いようです。また、令和4年度賃金構造基本統計調査によると、トリマーの1か月の平均労働時間は165時間、月額給与は約28万円、年間賞与は約45万7,000円となっています。手取り額はその8割前後となるため、手取りの給与額は22万円前後になると考えられます。

他の動物関係の給料と比較すると？
トリマー以外の動物看護師 や獣医師など、動物に関わる仕事と給料を比較してみると、トリマーの給料は安いのでしょうか。厚労省が発表しているそれぞれの職の平均年収と月給を下の表にまとめました。

＜職種別の平均年収＞

トリマーの平均年収や給料は、獣医師と比べると低くなりますが、動物看護師よりも高いことが分かります。獣医師は国家資格である獣医師免許の資格が必要な職種であり、国家試験を受けるためには大学で6年間学ばねばなりません。そのため非常に専門性の高い職種であり、トリマーよりも平均年収が高いと考えられます。また、動物看護師は獣医師の診療補助を主な業務とする仕事ですが、「愛玩動物看護師」という国家資格が誕生したのは2023年のことです。今後、「愛玩動物看護師」の誕生に伴い、給料が上がる可能性もありますが、現状ではトリマーの方がトリミング技術を身につけている分、給与も高くなっているようです。

トリマーは勤務先によって給料が異なる

トリマーの平均的な給料や年収についてご紹介してきました。しかし、トリマーが活躍する場所によって、給料は若干異なります。勤務先ごとのトリマーの給料についてご説明します。

ペットショップ・サロン
ペットショップやペットサロンで働くトリマーの給料は、月額16万円～22万円程度が多く、年収にして260万円～300万円程度が一般的です。ペットショップやペットサロンは個人が運営するところから全国チェーンの店舗まで、さまざまな規模があります。店長など、トリマーの業務以外に店舗やスタッフのマネジメントも担当するようになれば、給料はアップが見込めます。
また、規模の大きさに関わらずトリミング技術などに定評があり、評判が高いお店であれば、高い給料を稼ぐことも可能です。

動物病院
動物病院もトリマーの職場の一つです。動物病院の場合は、可愛らしく、おしゃれな見た目に整えるのではなく、治療の一環としてトリミングが行われることが多くなっています。そのためトリマーとしての仕事の内容に若干の違いがあることを覚えておきましょう。
動物病院の場合の給料は月額18万円～22万円、年収は290万円程度のところが多いようです。

トリマーとしての給料を上げるコツとは？

トリマーは動物と触れあうことができる仕事であるため、それだけでやりがいを感じている方も多いでしょう。しかし、できることなら給料も上げたいと考える方も多いのではないでしょうか。トリマーとしての給料をアップさせたいのであれば、次の点に注目してみましょう。

より給料の高い勤務先で働く
トリマーの平均給与をご紹介しましたが、働く場所によって給料は違います。より給料面で条件のよい職場があれば、転職を検討してみるとよいでしょう。ただし、職場によって企業理念や業務内容が異なるため、転職前にはしっかりと企業情報と雇用条件を確認しておくことをおすすめします。

トップトリマーを目指す
トリマーとしての技術に磨きをかければ、お客様からの指名も増えます。歩合制の店舗であれば、給料も必然的にアップします。もし、歩合制を取り入れていない職場であれば、指名料の導入を提案してみてもよいでしょう。技術力に定評があれば、多少の指名料がかかっても大切なペットが思うようなスタイルに仕上がるのであればと、指名をする飼い主様も少なくないと考えられます。
トリマーとしての技術やお客様とのコミュニケーションスキルも磨き、トップトリマーを目指せば給料もアップできるでしょう。

独立開業を目指す
独立開業も、トリマーとしての収入をアップさせる手段の一つです。常連客を獲得できるようなしっかりとした技術を持っていれば、自分の理想的なペットサロンを開業してみてもよいでしょう。顧客から高い支持を得られれば、一人のスタッフとして勤務していた時よりも高年収を確保できるはずです。

まとめ

トリマーの平均的な給与や年収をご紹介しました。トリマーの給料は技術力を磨けば、自分の力で給料をアップさせることも可能です。トップトリマーになるにも、独立開業をするにも、トリマーとしての腕が顧客に評価されなければ給料アップにはつながりません。
トリマーとして給料をアップさせたいのであれば、まずはトリミング技術の向上を目指しましょう。