トリマーになるには?資格の種類や取り方を解説

Column

2023年7月28日

トリマーの仕事に興味がある方の中には、トリマーになるには資格が必要なのか、どのような資格を取得すればよいのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。
今回は、トリマーに必要な資格や資格の取得方法についてご説明します。

トリマーになるには?資格なしでも働ける

実は、トリマーは資格が不要な職業です。トリマーに関連する資格はありますが、すべて民間の資格であり、現時点では国家資格化される予定はありません。
では、トリマーに関連する民間資格にはどのようなものがあり、取得によってどのようなメリットを得られるのでしょうか。

民間資格を取得するメリット
トリマーは資格がなくてもできる仕事ではありますが、ペットの毛を安全にカットするための技術は必要不可欠です。民間資格は、トリマーとしての資格と技術を証明するものだともいえます。就職や転職の際には、民間資格であっても履歴書の資格欄に記載することができるため、就職・転職活動を有利に進めることができるでしょう。

2023年時点の主な資格の種類

2023年現在、トリマーに関連する資格には主に次のようなものがあります。それぞれの資格の取得方法や受験資格をご紹介します。

JKC公認トリマー
JKC公認トリマーとは、一般社団法人ジャパンケネルクラブによる認定資格です。技術と経験レベルによって、C級、B級、A級、教士、師範の5つの資格が用意されており、まずC級を取得してから、必要に応じ、より上級の資格を目指してステップアップしていく形となります。
C級の資格は、JKC公認のトリマー養成機関を修了し、卒業試験に合格すればできます。また、独学の場合も2年以上、JKCの会員となっていれば資格取得試験を受験し、合格することでC級トリマーとなります 。トリマー資格の中でも、知名度が高く、初めてトリマーの資格を取得する方は、C級の取得から目指される方が多くいます。

AAV認定 トリマー検定
AAV認定のトリマー検定は、一般社団法人全国動物専門学校協会による認定試験です。トリマー検定には、サロントリマー3級から1級、トリマー2級、1級、S級の6つの資格があります。
検定を受けるためには、協会に所属する動物専門学校で定められた最低授業時間数を受講する必要があります。試験は年に2回実施され、筆記試験と実技試験のどちらかのみが不合格だった場合は、次の試験で不合格だった試験のみ再受験することも可能です。

JPLA公認トリマー
JPLA(一般社団法人日本ペット技能検定協会)が認定している資格で、トリマー2級、1級、トリマー教師の3つのライセンスがあります。JPLA公認トリマーライセンスは、協会指定のカリキュラムを修了することで受験資格を得られ、筆記試験と実技試験が行われます。また、通信教育でカリキュラムを修了することも可能なため、働きながら取得しやすい資格となります。

JCSA認定ドッグトリマー
JCSA(一般社団法人日本キャリア教育技能検定協会)による認定資格です。ドッグトリマーA級、B級、C級の3つがあり、ドッグトリマー養成専門講座を修了し、認定課題にて一定水準の知識、技能を満たした人が受験資格を得られます。

SAE公認トリマー
SAE(一般社団法人全日本動物専門教育協会)による認定資格です。公認トリマーには初級、中級、上級、教師の4つのライセンスがあります。協会指定の学校において1年間の学科・実技を修了すると初級ライセンスの受験資格が与えられます。

I.C.C.グルーマーライセンス
I.C.C(インターナショナルキャットクラブ)による、猫のグルーマーの認定資格です。C級、B級、A級、教士のライセンスがあり、公認養成機関で所定の規定を取得し、I.C.C会員で1年以上が経過した人、又はI.C.Cの会員資格を取得して2年以上の実務経験がある人がC級の受験資格を得られます。

PEIA ペットエステティシャン
PEIA(一般社団法人ペットエステティック国際協会ジャパン)による認定資格です。認定校やセミナーでペットエステティシャン養成カリキュラムを修了し、認定資格に合格した人がペットエステティシャンとしての資格を取得できます。

資格を取得してトリマーになる道は主に2つ

資格がなくてもトリマーとして働くことはできますが、トリマーの募集時には「専門学校卒」や「資格所有者」といった条件が設定されていることが多いのも事実です。そのため、現状では次のいずれかの方法でトリマーを目指すことが一般的となっています。

働きながら通信講座で勉強する
現在、仕事をしており通学が難しい方は、通信教育で資格が取得できるトリマー資格の取得が可能です。通信講座は自分のペースで学べるというメリットがあるため、ライフスタイルに合わせながら資格取得に向けた勉強ができます。

トリマー関連の専門学校に入学する
トリマーに必要な知識と技術の両方を身につけられるのが専門学校です。資格試験には、指定の学校を卒業する事を条件にしているものも多くあります。また夜間部のある専門学校では、働きながら通学する事も可能なため、専門学校への進学がトリマーへの近道であるといえるでしょう。

トリマーの資格についてよくある質問

トリマーになるには何年かかりますか?
トリマー関連の専門学校の就学期間は、多くの場合2年間です。また、通信講座の場合は半年から1年程度で資格取得を目指せるケースもあります。しかし、トリマーとして必要な知識と技術を身につけることを考えれば、2年程度の時間が必要であると考えておいた方がよいでしょう。

1級・2級などクラスによる違いは何ですか?
トリマー資格を認定している協会によって詳細は異なりますが、より上級のライセンスになるほど、より高度なトリミング技術やペットビジネスなどにおけるより専門的な知識が認められることとなります。
上級資格は、トリマーとして成長したい人はもちろん、指導者や経営者として活躍したい方などが目指す資格であるといえるでしょう。

40代・50代からでもトリマーになれますか?
トリマー認定資格の受験資格には、年齢制限はありません。したがって、40代や50代はもちろん、何歳からでもトリマーになることは可能です。

まとめ

トリマーになるには、資格が必須なわけではありません。しかし、ペットを預かり、安全に毛をカットするためには一定の技術や知識も必要です。そのため、多くのペットショップやペットサロンでは、トリマーの募集時に関連する専門学校を卒業していることや認定資格を取得していることを条件としています。
トリマーを目指すのであれば、専門学校や通信教育でトリマーとしての知識と技術を学び、認定資格を取得することをおすすめします。