トリマーが転職する理由とは?履歴書や職務経歴書のポイントも解説

Column

2023年8月1日

トリマーからトリマーに転職する人もいれば、トリマーから異業種へ転職する人もいます。
トリマーが転職をする場合、どのようなことを理由に転職を決意する方が多いのでしょうか。今回は、トリマーの転職理由や転職時に覚えておきたい履歴書や職務経歴書の書き方について解説します。

トリマーの代表的な転職理由とは?

トリマーの転職理由にはさまざまなものがありますが、大きくまとめると次のような点を理由に転職をするトリマーが多いようです。


プレッシャーが強い
トリマーは、お客様から預かった大切なペットをケガのないように扱わなければなりません。しかし、カットをする際にはハサミを使うため、どんなに気をつけていても急に動物が動いた場合などは、ケガをさせてしまうこともあります。ペットを大切に扱わなければならないというプレッシャーから転職を考えるトリマーは少なくありません。

待遇面の不満
理想とする給与との乖離や、連休取得が難しい職場環境の場合、待遇面の不満から転職を考える人も多くいます。

人間関係のトラブル
職場での人間関係のトラブルもトリマーに多い転職理由の一つです。また、色々な考えの顧客がおり、顧客との人間関係の悩みから転職する人もいます。



トリマーの転職先の例

トリマーの転職先としては、これまでの経験を活かして同業種に転職するケースと 、全く違う業種に転職をするケースがあります。

同業種
同業種へ転職する場合、トリマーとして再び仕事をする人もいれば、次のような仕事に就く人もいます。

ペットショップ
ペットショップの店員は、トリマーとして働いていた経験のある方にはなじみやすい仕事でしょう。飼い主様から食事やしつけなどについての質問があった場合でも、これまでの知識を活かしスムーズに対応できるのではないでしょうか。

ペットシッター
ペットシッターは、飼い主様からの依頼を受けてペットのお世話をする仕事です。主に自宅でペットを預かり、散歩をしたり、食事を与えたりします。これまでペットと触れ合ってきた経験があるため、ペットシッターの仕事もトリマーのスキルを活かしやすいでしょう。

異業種
ペット業界とは全く異なる職場への転職としては、次のような職種が考えられます。

一般事務
体力のきつさを理由に転職するのであれば、デスクワークが中心となる一般事務の仕事を検討してみてもよいでしょう。土日が休日となる求人も多いため、休日に対する不満のために転職を希望する人には向いているかもしれません。

販売・接客
販売や接客の仕事はトリマーとして培ったコミュニケーション能力を活かせる仕事でしょう。お客様の要望を聞き取り、トリミングを行うために必要となるコミュニケーション能力は、商品やサービスをご案内する販売、接客業において強みとなります。

福祉
高齢者や障害のある人のサポートを行う福祉の仕事は、動物を愛する優しい心の持ち主であるトリマーの方に向いている仕事です。人の役に立てるやりがいの多い仕事でもあり、福祉の現場は人出不足でもあるため求人も多くあるでしょう。

トリマーが転職する前に考えておきたい

とりあえず今の職場が嫌だという理由で転職をしてしまうと、転職に失敗するリスクがあります。転職する前には次のことを考えておくようにしましょう。

将来的にトリマーとして独立することもできる
トリマーとしての技術を磨いていけば、将来的に独立開業することも可能です。衝動的に転職を考えるのではなく、根気よくトリマーとしての仕事を続けていけば、独立して自分のサロンを持つという選択肢があることも忘れないようにしましょう。

ExcelやWordのスキルを身につけておくと安心
一般事務の仕事を希望するのであれば、ExcelやWordなどのパソコンスキルが求められる可能性があります。事前にある程度のスキルを身につけておくと安心です。

復職することを考慮し円満退職を心がける
トリマーの仕事を離れてから、トリマーの仕事のやりがいや魅力を再確認し、復職したいと考える人も少なくありません。退職時は、復職の可能性も考慮し円満に退職するようにしましょう。

繁忙期の転職活動は避ける
忙しい時期の転職は、職場にも迷惑をかけることになり、さらに時間がないことから自身の転職活動にも十分なパワーを注げない可能性があります。繁忙期の無理な転職活動は避け、仕事が落ち着いたタイミングで転職活動を開始しましょう。

転職理由や自己PRを具体的にする
転職活動では転職理由や自己PRポイントは必ずと言っていいほど確認される項目です。転職前には、採用担当者を納得させられる具体的な転職理由や自己PRを考えておきましょう。

転職時の履歴書や職務経歴書はどのように書けばよい?

転職活動では、履歴書や職務経歴書の作成が必須です。履歴書や職務経歴書を作成する際のポイントをご紹介します。

履歴書(志望動機)のポイント
履歴書で最もチェックされる項目は、志望動機です。なぜ、応募をしようと思ったのか、採用後はどのような活躍が期待でき、どのような目標を目指しているのかを具体的に記載しましょう。

履歴書(自己PR)のポイント
職務経歴書には、これまでの業務内容に加え、1日に担当していたトリミング数やどうぶつ種、トリミングにかかる時間数等の実績も記載します。転職後もトリマーの仕事を希望するのであれば、自分がスタイリングを担当したペットの写真を掲載してもよいでしょう。

トリマーが面接に臨むときの心構え

書類選考を通過すれば、次は面接が待っています。面接のときに気をつけたいポイントをご紹介します。

退職理由は正直かつポジティブに伝える
退職理由は、正直に伝えることが大切です。しかし、いかに以前の職場がひどいものであったかを伝えても相手にはネガティブな印象しか与えません。努力をしたけれども改善できなかったことから、目標を実現するために転職を考えているといった流れで退職理由を新しい職場で実現したいことに置き換え、ポジティブに伝えるようにしましょう。

ブランクがある場合はその理由を明確にする
一般的に半年間以上のブランク期間があると、採用側はなぜ長期間、仕事をしていなかったのかという不安を抱きます。病気や家族の介護などの事情があった場合にはその旨を説明し、体調や家庭の状態が落ち着いたために転職活動を再開していることもしっかりと伝えましょう。また、勉強や転職準備のためにブランクがある場合も、ブランク期間に何を行い、何を得たのかを伝えることが大切です。

まとめ

トリマーが転職する主な理由には、待遇面の不満や人間関係のトラブル、トリマーの仕事に対するプレッシャーなどがあります。トリマーの転職先としては、再度トリマーとして働ける場所に転職するケースのほか、ペット関係のほかの仕事に就くケース、全くペットとは関係のない業種に就くケースがあります。
いずれの場合も転職をする際には、履歴書や職務経歴書に具体的な志望動機と自己PRを記載し、自分を採用することで採用側にどのようなメリットがあるのかを伝えることが大切です。また、面接時にも転職理由を正直に、そしてポジティブに伝えられるよう準備をしておきましょう。

この記事の監修者

蕪木 新 アニコム パフェ株式会社 転職エージェント

トリマーとして3年従事した後に、大手ペットショップ勤務を経験。
その後、動物病院向けカルテ管理ソフトの営業職に従事。
自身の業界転職経験を活かし、どうぶつ業界に特化した転職サポートを行う。