獣医師の夜勤中のスケジュールとは?休日出勤の有無も解説

Column

2024年2月26日

動物病院によっては、夜間診療に対応しているところもあり、そのような就業先では獣医師がシフト制で勤務しており、夜勤が発生します。夜勤がある動物病院の場合、獣医師はどのようなスケジュールで業務にあたるのでしょうか。
今回は、夜勤がある動物病院で働く獣医師の夜勤シフトのスケジュールと休日出勤の有無などについて解説します。

獣医師の夜勤スケジュール

夜勤シフトで働く場合の一日のスケジュールをご紹介します。ただし、ここにご紹介するのは一例であり、動物病院によって夜勤シフトに対応する獣医師の業務は変わり、出勤時間や退勤時間なども異なります。夜勤のある動物病院で働く場合のスケジュールの一例として参考にしてください。

午後:出勤~一般外来の対応
夜勤の場合、午後からの出勤となることがほとんどです。出勤後は前日の夜勤獣医師から入院症例などの引継ぎをし、一般外来の対応をします。
また、動物病院によっては、一般外来が終わる夕方以降から勤務がスタートする場合もあります。その場合、日勤の獣医師から入院している動物や日中の外来の状況について引継ぎを受けます。

夕方:入院動物の管理・対応
一般外来が終了したら、入院している動物の様子を確認し、必要な処置を行います。状況に合わせて時間を見つけ、簡単に夕食を済ませておきます。

夜:夜間外来
夜間外来には、緊急を要する動物が運ばれてきます。飼い主様から様子を伺い、適切な処理を行います。
電話や外来が落ち着いたタイミングで小休憩を取ります。

深夜:夜間外来
引き続き、夜間外来を訪れた動物の対応をします。場合によっては緊急手術が必要なケースもあり、適切な処置を行います。
患者が落ち着いた場合には仮眠を取ることもあります。

早朝:早朝外来
早朝も外来に訪れた動物の診療をし、必要な処置を行います。

午前:入院動物の管理・対応
入院している動物の様子を観察し、朝の処置を行います。時間が取れるタイミングで簡単に朝食を済ませます。

午前:退勤
日勤の獣医師に引継ぎをし、一日の勤務が終了します。

夜勤がある獣医師の勤務先とは

獣医師として働く場合でも、夜勤がないケースもあり、夜勤があるのはシフト制で働く就業先です。具体的には、夜間診療にも対応している二次診療の動物病院、入院施設のある動物病院などでは、夜勤シフトがあります。また、動物園や水族館などで夜間勤務体制を採用している場合にも、夜勤が発生する可能性があるでしょう。
また、夜勤シフトがある場合、動物病院によっては交代制で月に数回程度の夜勤対応が必要になるケースもあれば、夜勤専任の獣医師が勤務するケースもあります。夜勤専任の獣医師として働く場合は、夜勤と夜勤の間隔を空け、連休を設けるなど、身体への影響を配慮したシフトが組まれているケースがほとんどです。
反対に民間企業や公務員として働く獣医師の場合は、ほとんどのケースにおいて夜勤が発生することはありません。

獣医師も休日出勤はあるのか?

働く場所によって、獣医師は夜勤が発生する可能性もあります。しかし、夜勤ではなく、休日出勤が発生することはあるのでしょうか。

獣医師は休日出勤をする可能性もある
動物病院の獣医師は、動物の命を扱う職業です。そのため、休日の予定だった日に担当している動物の病状が悪化し、休日出勤が必要になる場合や急患が訪れ、急遽出勤するケースもあるでしょう。
動物病院によっては獣医師やスタッフの数が少ないケースもあり、そのような病院ではスタッフの突発的な欠勤が発生すると、代理として休日出勤が発生する可能性もあります。

ワークライフバランスを重視し休日出勤のない動物病院も
動物がいつケガをするか、病状がいつ悪化するのかは分かりません。そのため、獣医師は休日であっても出勤する可能性があります。しかし、動物病院によっては働く獣医師やスタッフのワークライフバランスを重視し、原則として休日出勤のない勤務体系を整えているところもあります。

夜勤や休日出勤を避けたい場合には、別の業界も視野に
獣医師の中には、家事や育児との両立のためや家庭の事情などによって、夜勤や休日出勤を避けたいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような場合は、夜勤シフトや休日出勤がない動物病院を選ぶとよいでしょう。また、獣医師の資格や知識を活かせる仕事は、動物病院以外にもあります。場合によっては、製薬企業などの研究施設、ペットフードメーカー、動物関連グッズの販売会社、ペット保険会社、獣医師など、夜勤や休日出勤の必要がない職場への転職を考えてみてもよいのではないでしょうか。



まとめ

獣医師の夜勤時の勤務スケジュールの例をご紹介しました。獣医師の夜勤が発生するのは、夜間診療に対応している動物病院や入院施設のある動物病院、動物園、水族館などです。また、担当している動物の状況や勤務先のスタッフの状況によっては、休日出勤が発生するケースもあります。
ただし、最近では獣医師が働きやすい環境を整備するため、夜勤や休日出勤のない動物病院も増えています。また、ワークライフバランスを重視し、夜勤や休日出勤を避けたい場合には、一般企業や公務員など、原則として夜勤・休日出勤のない職場への転職を検討してみるとよいでしょう。