獣医師に向いている人の性格とは?特徴や適性を解説

Column

2023年12月27日

獣医師は、専門的な知識を活かして動物の命や健康を守る職業です。この獣医師に向いている人とは、どのような性格や特徴があるのでしょうか。今回は、獣医師に向いている性格や適性などについて解説します。

獣医師に向いている人の性格とは

獣医師に向いている性格や適性をご紹介します。

動物が好き
獣医師は、日々動物と向き合う仕事であるため、動物が好きでなければ長く続けることはできません。ただし、動物に感情移入をしすぎると、冷静な対処ができなくなってしまう可能性もあります。治療の甲斐無く、動物が息を引き取るシーンにも立ち会わなければならないこともあり、動物の命を守るという熱意と同時に動物の最期を看取る覚悟や精神力も必要です。

向上心がある
獣医師になるためには獣医学部のある大学に入学し、獣医学を6年間学び、国家試験に合格しなければなりません。また、獣医学は日々進歩しており、よりよい治療を提供するためには、新しい知識や診療技術の習得も欠かせません。そのため、常に新しい知識や技術を学ぶ向上心がある人は、獣医師の適性があると言えます。

体力がある
獣医師は体力も必要な仕事です。診療のために大きな動物を持ち上げたり、保定したりする機会も多く、急患対応などで気が休まる時間が取れないケースも少なくありません。そのため、体力も獣医師には求められます。

コミュニケーションが苦手でない
獣医師は動物を診る仕事です。しかし、動物は言葉を話すことができないため、動物の様子については飼い主様からヒアリングをしなければならず、また病状や治療方針についても飼い主様に説明する必要があります。そのため、人とコミュニケーションを取ることが苦にならない性格も獣医師には向いていると言えるでしょう。

獣医師に求められる能力

上にご紹介したような性格や適性を持つ方は、獣医師に向いていると言えます。しかし、性格だけで獣医師に向いているかどうかを判断することはできません。獣医師には、次のような能力も求められます。

洞察力
動物は人間のように、いつから、どこに、どのように異変を感じているのか、言葉で説明することができません。そのため、動物のふとした仕草や様子を観察し、不調が起きている原因を見つける洞察力も必要になります。

判断力
獣医師には、適切なタイミングで適切な判断を下す能力も求められます。治療をするうえでは、様子を見ても問題ないのか、早急な対処が必要なのかを動物の様子や検査結果から判断しなければなりません。的確な判断も獣医師には求められる能力です。

忍耐力
どんなに懸命に治療をしても、結果がすぐに表れない場合もあります。また、治してあげようという思いから処置を行おうとしても動物にその気持ちが伝わらず、思うような処置ができない場合もあるでしょう。そのようなケースに直面しても、よりよい結果を得るために根気よく治療を続ける忍耐力も獣医師には必要です。



獣医師の仕事に役立つ経験とは


獣医師として働くためには、獣医学の知識や技術だけが必要なわけではありません。獣医師は動物と向き合うと同時に飼い主様とも向き合う仕事でもあり、前述したようにコミュニケーションスキルや忍耐力、洞察力なども必要です。もし、これまでに次のような経験をお持ちであれば、獣医師として働くうえできっとその経験が活かされるでしょう。

様々な動物と触れ合った経験
特定の動物に特化した動物病院に勤務しない限り、獣医師は様々な動物の診療を行う可能性があります。これまでに、多くの動物に触れ合った経験があれば、動物の特性や扱い方などについての知識も得ることができ、診療の際に活かすことができるでしょう。また、実際にペットを飼育した経験があれば、飼い主様の心情も汲み取りやすく、飼い主様に納得してもらえる治療を提供できるはずです。

接客業の経験
接客業では、様々な人を相手にコミュニケーションを取ります。獣医師として働く場合も、飼い主様にはいろいろな性格や、考えの方がいるため、多くの人と接してきた経験は飼い主様とコミュニケーションを図る際にも活かすことができるでしょう。

スポーツの経験
獣医師は、体力と忍耐力が必要な仕事です。学生時代にスポーツの経験があれば、スポーツで培われた体力は獣医師としてハードな仕事をする際にも活かされます。また、スポーツに打ち込んで養った忍耐力も、獣医師の仕事に役立つ能力となるでしょう。

まとめ

動物が好きであることはもちろん、人とのコミュニケーションも苦にならない性格の方は獣医師に向いていると言えるでしょう。また、獣医師は資格を取得してからも常に学ぶ姿勢が必要になる仕事です。向上心があり、根気強く、前向きに仕事に取り組める方は、獣医師としての適性が高いと言えます。加えて、獣医師は体力も必要な仕事です。
これから獣医師を目指すのであれば、資格取得に向けた勉強だけでなく、体力づくりやコミュニケーションスキルの向上にも目を向けておくとよいでしょう。

この記事の監修者

高野 航平

大学卒業後、一般動物病院にて小動物臨床を経験し、アニコムへ入社。
ペットの病気の早期発見・予防を目標に、記事監修や相談ダイヤルなどの啓発事業に携わる。愛猫 茶太郎と暮らしている。